カタログ/雑誌用写真撮影

シアタールームのメーカー様のカタログと雑誌用の写真撮影をさせていただきました。

特殊な素材を使用したという高品位なシアター。
いつか自分も欲しいなあなどと思う間もなく、問題発生。

毎度おなじみの、暗さ問題です。
しかも、今回は暗くないといけないという案件。
それは当然で、シアタールームが明るかったら画面が見づらいです。

でも、表現上、形状や特長が写真に写っていなければならないので、「暗いけどちゃんと視認できる」という写真が必要でした。

で、合成という事になりました。

映画などの照明効果の基本のひとつに、「照明は光源が見えるようにする」と言うのがあります。
実際にその場面を明るくしている照明ではなく「この照明の光が、この場面を照らしているんだな」と分かるようにすることで、見ている人に違和感を与えず、効果的な光と影をつくることができるという方法論です。

今回の場合、フレーム外に照明を置いたものはさほどその方法論を気にせずとも、自然な写真になったのですが、問題はスクリーンを中心に撮ったばあいの光源でした。

当然ながら、映画を見ているときに、画面に向かって照明を当てる人はいません。という事はスクリーンの光が部屋を照らしている形にするのが一番ナチュラル。

という事で、上の写真ではパリの夜景が写っていますが、これは合成で、実際はここにボックス照明を2灯焚いて手前向きに部屋照らしています。

要は、ボックス照明の脚部を消し、パリの夜景をぴたりと当てはめて、あたかも画面の明るさによりシアタールームがぼんやり照らし出されたような雰囲気に仕上げたという訳です。

ちなみに、クライアント様に「クスリーンの光が反射する壁は、実はシアター的にはNGなんです」と後で聞いてちょっとドキッとしましたが、あくまでもシアターそのものを表現する方が重要という事で、OKを頂きました。

後日、オーディオ誌に掲載された自分の写真を見て、ホッとした反面、取材を通して知り得た細かい知識も相まって、取材前よりもっと欲しくなりました 笑

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