初見で感じた魅力は何なのか?

こちらは、今から120年以上、明治30年に創業した、老舗旅館のプロモーションです。

建物に入った瞬間から、まるでタイムスリップしたような感覚に襲われました。床や天井、壁や建具に至るまで、明治時代をにおわせるストラクチャで満たされていました。

完成度が高かったり、個性が強い物件は、油断しているとイメージのピンボケに陥ります。

これは「撮りやすい」という喜びにより、抑えるポイントをうっかり忘れてしまう場合があるという意味です。



経験上、魅力を引き出す苦労は多いのですが、魅力がありすぎると、どう撮るべきか非常に迷ってしまいます。

そういった場合は、ある程度全体像を捉えつつ、そのものが持つ魅力の中で最も濃度の高い場所を探して収録する方法をとります。

そうすると、魅力の中にも、強い部分と弱い部分がはっきりと分かれてくるので、絵図に緩急が付きやすいと思っています。



また、こちらの旅館の場合、「太宰治」ゆかりの宿というさらに強烈なエッセンスも含まれています。

とかく、二重人格的なエッセンスを持つ案件は、撮影中気づかずに「別物」として撮影してしまい、編集段階でリンクが取れなくなることもあります。

これは、見ている人に違和感を与えるNG行為です。

ですので、今回の物件では、古さという魅力と太宰という魅力が分離しないような雰囲気になるよう、細心の注意を払って撮影いたしました。

オーナー様にも大変喜んでいただけました。

それにしても、人が代々受け継いで作られる歴史というものの意味深さを感じる撮影となりました。

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